「各種全身性自己免疫疾患患者血液におけるRNA発現解析,及び血液マーカー解析による疾患プロファイリング研究」にご参加いただいた方々へ
「各種全身性自己免疫疾患患者血液におけるRNA発現解析,及び血液マーカー解析による疾患プロファイリング研究」(以下、「自己免疫疾患網羅的プロファイリング研究」)にご協力いただき、心から感謝申し上げます。
このたび、自己免疫疾患網羅的プロファイリング研究では、過去に「将来、新たに京都大学大学院医学研究科医の倫理委員会で承認された研究に使用すること」に同意をいただいた参加者の研究データのうち、RNA等の情報を、生命科学研究に活用される公的データベース(日本DNAデータバンク:DDBJ)に登録することにいたしました。この場でその旨をお知らせいたします。
この研究では、種々の全身性自己免疫疾患(表1)の患者さんの血液を詳細に調べ、それらの相違点と共通点を明らかにし、新しい診断法や治療法を開発することを目的としており、2012年11月から実施しています。
多くの患者さんと健常者の方々に血液をご提供いただき、血液中のたんぱく質や白血球中のRNAなどを調べ、その量や働きを研究し、患者さんの病気の状態の情報とともに分析しています。
これらのデータは医学、公衆衛生学などの生命科学の向上に貢献する他の研究を行う上でも有用性が高いため、研究手続きについて京都大学大学院医学研究科医の倫理委員会の承認を得た上で、疾患名ごとにRNAやたんぱくの量を並べたデータの集合(個人の特定につながる情報は除く)を、信頼性の高い公的データベース(DDBJ)に登録し、国内外の多くの研究者と共有できるようにします。
自己免疫疾患網羅的プロファイリング研究は、京都大学医学部附属病院免疫・膠原病内科とアステラス製薬株式会社との共同研究です。
この研究の計画は、京都大学医の倫理委員会による審査・承認を受け、京都大学医学部附属病院長、京都大学医学科長の承認を得ております(課題名:「各種全身性自己免疫疾患患者血液におけるRNA発現解析,及び血液マーカー解析による疾患プロファイリング研究」)。
日本DNAデータバンク(DDBJ,資料1)は、生命科学研究の発展のために、遺伝子等の情報をデータベースとして管理する、世界的な枠組み(国際塩基配列データベース)に加入している日本の組織です。
今回のデータベースへのデータ登録・公開により、参加いただいた方に直接の利益はありませんが、研究データが広く利用されることにより、生命科学研究が促進されることが期待されます。
データベースには、個人の特定につながる情報を除いたデータを登録します。費用負担はありません。その他の不利益は一切ありません。もしデータベースへのご自身のデータ登録をお断りされても、例えば患者さんとして研究に協力されている場合、診療などで不利益を受けることはありません。
この研究は2020年3月31日まで行う予定です。
データの登録・公開を希望されない場合には、下記の窓口ご連絡ください。データベースからご自身のデータを削除し、その後の研究に提供しないようにデータベース運営者に要請します。ただし、それまでにデータを使用した成果が論文や学会などで発表されている場合、その内容を取り下げることことはできないことがあります。
この研究に関するご質問は、下記の窓口にお問い合わせください。
ご質問・データの登録・公開を希望されない方への窓口
・相談窓口:京都大学医学部附属病院 相談支援センター
電話:075-751-4748
E-mail:ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp
・京都大学医学部附属病院
免疫・膠原病内科 吉藤 元
電話:075-751-4380 FAX:075-751-4338
(対応可能時間 平日9:00-17:00)
課題名:「各種全身性自己免疫疾患患者血液におけるRNA発現解析,及び血液マーカー解析による疾患プロファイリング研究」
研究責任者
京都大学医学部附属病院 免疫・膠原病内科
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 電話:075-751-4380 FAX:075-751-4338
院内講師 吉藤 元
表1. この研究の対象疾患
・全身性エリテマトーデス
・強皮症
・多発性筋炎・皮膚筋炎
・シェーグレン症候群
・混合性結合組織病
・顕微鏡的多発血管炎
・好酸球性肉芽腫性多発血管炎(チャーグ・ストラウス症候群)
・多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)
・結節性多発動脈炎
・大動脈炎症候群(高安動脈炎)
・ベーチェット病
・スティル病
・強直性脊椎炎
・リウマチ性多発筋痛症
・再発性多発軟骨炎
・IgG4関連疾患
資料1
日本DNAデータバンク(DDBJ)のホームページ